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ごめんね、 クロ
2007/12/14(Fri)
子供の頃から ずっと猫が好きでしたが、 『犬』 に関しては、 人にはあまり言えない、 トラウマがありました。


                                           


子供の頃、 広大な土地の中の大きなお屋敷に住んでいました。

といっても、 私の両親の家ではなく、 両親が土地を購入するまでの間、 遠い親戚にあたる家で牧場などを経営していた I家の敷地内にある一軒を借りて、 5年くらいそこで暮らしていたのです。

I家は牧場を持っていたので、 当然、牛とか馬とかいろいろな動物がいたのですが、 その家の長男が犬好きのお兄さんで、 当時、普通の家ではなかなか飼えないような珍しい犬が、 犬専用の広い森の中を走り回っていました。

警察犬の訓練を受けたジャーマン・シェパードとか、

当時の値段で100万円したという、 アメリカから購入したブルーの瞳のエリザベス。 (長い間、 この犬を101匹わんちゃんに出て来るダルメシアンかと思っていましたが、 違うかもしれません。) 

それから、 室内犬など非常に珍しかったあの頃、 「座敷犬」 と呼ばれていた マルチーズなどがいました。 

優秀な大型犬が3匹程 いた中で、 その他に我が家の雑種犬、 クロがいました。

クロはうちで飼ったはじめての動物。

私は、 クロが大好きで、クロと仲良く遊ぶエリザベスやジャーマンシェパードなどもちっとも怖くなく、 いつもみんなで一緒に遊んでいました。


やがて、 両親が念願の土地を購入し、 家を建てたので、 自分たちの家に引越しをすることになりました。

引越しのとき、 当然クロも新しい家に連れていったのですが、 鎖につないでいると、絶対トイレに行きません。

可哀想になって、 両親が鎖を外してしまうと、そのまま元の家へ帰ってしまうのです。

そのたびにまた連れ戻しに行くのですが、 鎖につないだままだと1日でも2日でもトイレをしないのです。

それで、 「トイレに行っておいで。森の中で用をたしたら、帰ってくるんだよ。」と言っても、いつもエリザベスのいる家に帰ってしまうのでした。

そんなことを繰り返していたある日、 

保健所が野犬狩りをやっていて、 クロを連れて行ってしまったのだそうです。

I家の人たちも 「その犬は首輪もしているし、 飼い犬なので連れて行かないで下さい」と言って頼んだそうなのですが、 「鎖でつないでない犬は駄目です」と無理やり連れて行かれた、と聞きました。

当時の保健所は、本当にそんな強引なことをしていたのでしょうか。

「毒団子」などもあったそうですから、 今とは全く違う権力を持って、 野良犬退治をしていたのでしょう。

そのときに、 私の両親やI家の人々が どうしてクロを助けに保健所にまで行けなかったのか。。。。幼すぎる私には、わからないことだらけでした。

当時まだ幼稚園児だった私には、 「ほけんじょがクロをつれていった」 ことや、 「ほけんじょがクロをしょぶんする」 とか、 「クロはもうかえってこない」 

と大人たちが話す言葉を 本当の意味で理解するまでに時間がかかりました。

とにかく泣きました。 あんな頭のいい犬をどうして。。。。
おもらしだって、絶対しないで我慢していたのに。。。。

妹とクロとベス


家中にある古いアルバムを探しても、 クロの写真で見つかったのは、 これ1枚でした。

写っているのは、 生後3ヵ月の私の妹と、 クロ(ちゃんと首輪をしています)。 そしてクロのお友達の100万円のエリザベス。

幼い私には、 この事件は大きなトラウマになり、 保健所 イコール 恐ろしい場所 というふうにインプットされました。

長いこと 泣き続けて もう一度犬と暮らせるようになるまでに 何十年も時間がかかってしまいました。  

私の両親もその後 犬を飼いたい、とは生涯言いませんでした。

私は、 その後小学校の高学年になったとき、 合唱部に入り、 題名がわからないのですが、 

「  子犬のクロのいない庭に〜 ♪  (中略)

  」 クロよ〜♪ おまえはどこへ行ったのか〜   」

こんな歌があって、 本当に泣きながら歌ったものでした。

ベスと七五三


この写真は私の七五三のとき。
一緒に写っているのは、 母と妹。 そして、 大好きだったエリザベス。
この犬は確か、 耳を立たせるための手術をした記憶があります。
エリザベスの種類がわかる方は、 どなたか教えて下さい。
      
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